「きついからやめたほうがいい」と言われる訪問入浴看護師の実際は?

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看護師A

派遣看護師の求人て、訪問入浴が多いですよね!
でも「きついからやめたほうがいい!」っていう
意見が多い気がします・・・

看護師B

病院の入浴介助は好き!
何か違うのかなぁ?

よーこ

こんにちは。
私は、訪問入浴で働いている看護師です!
訪問入浴看護師は「きつい」だけの仕事じゃありません!
やりがいもたくさんあります!

この記事でわかること
  • 訪問入浴の「きつい」内容
  • 「きつい」だけじゃない!訪問入浴の「やりがい」「魅力」
目次

訪問入浴看護師の仕事内容はきつい?

訪問入浴は、慢性的な人手不足なので、派遣看護師の募集が多いです。

その派遣看護師の意見として「きつかった」「もうやらない」「やめた方がいい」とレビューされていることが多いです。

その理由は大きく分けて4つ。

きついと言われる主な理由
  • 体力勝負
  • 責任が重い
  • 時間に追われる
  • 不潔

体力勝負

はっきり言いいます。

訪問入浴サービスは、体力が必要な仕事です。

力持ち

重い荷物が多い

サービスを提供するために必要な物品がたくさんあるので、スタッフ3人で分担して運びます。

事業所によって多少ちがいますが、主に看護師はナースバッグの他に、タオルセットなど入っているバッグ・排水ポンプなどを運びます。

それぞれの荷物のイメージができるように、まとめてみます。

ナースバッグ
  • バイタルサイン測定に必要な物品
  • ドライヤー・延長コード
  • 爪切り・ニッパー・フィルムなど小物
  • 訪問する分のカルテ
  • 貴重品(スタッフの貴重品を預かることもあります)   など
タオルセットバッグ
  • バスタオル、フェイスタオルなどのタオルセット
  • 予備タオル
  • 簡易浴槽の下に敷くビニールシート  など
排水ポンプ

簡易浴槽の中にたまったお湯を排水するために必要な機材です。大きくはありませんが重たいです。

これらを持って、利用者さん宅を訪問します。

一戸建てならすぐ到着ですが、マンションやエレベーターのない団地などお宅までの経路が長いこともしばしばあります。

しかし現在は、スタッフの負担を軽減するために、条件が合えば台車に全部のせて訪問することも増えました。

腰の負担が大きい

介護用ベッドが導入されていなく、ベッドの高さの調整ができなかったり床に敷き布団で過ごされている方の介助もあります。

また、浴槽への移動で利用者さんをオペレーターと抱えることもあります。

入浴介助も、浴槽は膝立ちの高さになります。

狭い部屋や、体の大きな利用者さんの入浴介助では、立ったまま中腰での介助になることもあります。

ボディメカニクスを意識すると、負担はだいぶ軽減されます。

しかし、働き始めは意識する余裕がなく腰への負担が大きかったり、体力を大きく消耗してしまいます。

責任が重い

訪問入浴サービスはオペレーター・看護師・ヘルパーの3人で1チームです。

医療者は看護師1人しかいません。

利用者さんが入浴できるかどうか、清拭か中止か判断をするのは看護師です。

入浴中に急変が起きたらどうしよう・・・と考えてしまいますよね。

利用者さんの入浴時のバイタルサイン可否基準は、あらかじめ医者から指示出しされていることがほとんどです。

それをもとに、利用者さんやご家族と相談して判断します。

わたしの今までの経験では、急変が起きたことはありません。

状態がとても悪い場合、あらかじめキャンセルになることがほとんどだからです。

看取りの段階の利用者さんは例外ですが、急変する可能性を家族に説明し、その時の対応まで情報を取っておくことがポイントです。

介護者

最期のお風呂かも。
大好きなお風呂に入れてあげたい。

介護者

最期にきれいにしてあげたい。

と、入浴を希望される方は多いです。

また、一緒にまわる介護スタッフは訪問入浴のプロです。観察の目は3人分!!心強いですね。

時間に追われる

訪問入浴サービスは、訪問時間があらかじめ決まっています。

その訪問時間に合わせて、利用者さんとご家族は準備してくれています。遅刻するわけにはいきませんよね。

1件あたりの滞在時間は約40~50分です。

訪問してからの流れをまとめます。

STEP
設置場所の準備

訪問したら、ヘルパーと一緒に簡易浴槽の下に敷く大きなビニールシートを広げ、浴槽を設置する準備を手伝います。

STEP
入浴可否の判断

バイタルサイン測定をします。

その間に、介護スタッフ2人はどんどん浴槽を設置してお湯をため始めます。

STEP
脱衣の介助

訪問入浴サービスの利用者さんは、介護度が高い方が多いです。

当然ですが麻痺、拘縮、カテーテル類のある方など利用者さんの状態はちがいます。

衣類も、かぶるタイプの服だったり、ピッタリした服だったり。病衣とは全然ちがいます。

どんな状態の方でも、羞恥心に配慮しタオルで露出を最小限にしながら脱衣します。

訪問前にご家族がオムツ交換をしてくれているお宅もあれば、パットがいっぱいになっていたり便がこびりついていることもあります。

STEP
浴槽へ移動/入浴介助/ベッドへ移動

利用者さんのADLによって、移動方法はちがいます。

寝たきりや状態が悪い方は、タオル移動といってスタッフ2人で抱きかかえて移動します。

看護師も移動に入ります。

浴槽に到着したら、洗髪・洗顔・洗体をします。洗体が終わったらゆっくり温まってもらいます。

お風呂に入って、上がるまで約10~15分です。

お風呂から上がったら、ベッドへ移動します。

訪問入浴サービス中
STEP
処置/着衣

ベッドに戻ったら身体の水分をよく拭き、保湿剤の塗布や褥瘡の処置など行います。

同時にオムツをつけ、着衣していきます。

湯冷めをしないように、手際よく効率よく行います。

拘縮が強い方、状態の悪い方、処置がたくさんある方などは基本的にヘルパーの介助が入ります。

STEP
入浴後の状態観察

入浴後のバイタルサイン測定、カテーテル類の観察など行います。

必要時ですが、独居の方には、水分摂取の介助も行うこともあります。

以上の内容を約40~50分で行います。

慣れるまでは、時間に追われている感覚がプレッシャーだという看護師も多いようです。

不潔

これが「きつい」とされる1番の理由です。

「入浴介助も処置も素手だった」

「手洗いができなかった。自分が感染の媒体になるんじゃないかと思った」

というレビューが多いです。

看護師という仕事柄、抵抗感が強い方も多いですよね。

手袋の使用について

入浴中に手袋を使用しない理由
  • 洗髪や洗体の力加減がわかりにくく、細かい動きもしにくい
  • 石けんの流し残しがわからない
  • 頭皮の湿疹や、手足の皮むけなど皮膚の異常を発見するためには手の感覚も必要
  • 両腕をお湯にどっぷり入れて入浴介助するので、結局手袋の中までびしょびしょになる

例外として、疥癬など感染症がある利用者さんの場合はしっかり感染対策をします。

処置時の手袋はつけてもいいの?

「処置に手袋を使用してはいけない」という事業所はほとんどありません。

大抵、ナースバッグに使い捨ての手袋が準備されているはずです。

感染症のある方の褥瘡処置だったりストマ交換などはもちろん、気管切開部のガーゼ交換など感染させてしまう可能性がある処置時には手袋の装着が必要です。

全身の保湿にワセリンを塗布している利用者さんもいます。

素手で塗布して、シーツやパジャマにワセリンを付けてしまったら困りますよね。

私はそんな時も手袋をして、塗布し終わったら外します。

利用者さん・家族・自分の安全を守れるサービスを意識して、判断すればいいんです。

手洗いはどうしているの?

感染症がある利用者さんの場合は、ご自宅の洗面所をお借りして手洗い・うがいをするのが一般的です。

感染症がない利用者さんの場合は、入浴車に手洗い用のコックがついているのでそこを使用して手洗いができます。

手を拭くためのタオルは、自分で用意しておいた方が安全かもしれません。

入浴車にタオルはたくさん積んでいますが、あくまでも会社の物なので経費がかかっていますからね。

とは言え実際は「次の訪問時間が迫っていて、手洗いする雰囲気じゃなかった」ということもあります。

ウエットティッシュやアルコール消毒を持参しておくのも手かもしれません。

訪問入浴看護師のやりがい

やりがいは大きくわけて2つあげられます!!

  • 笑顔・感謝の言葉がいただける
  • 1人とじっくり向き合える

笑顔・感謝の言葉がいただける

新規の利用者さんの場合

新規の利用者

お風呂が大好きだけど、もうずっと湯船につかっていないの。
また入りたいなぁ〜

新規の介護者

もうずっと体を拭いてあげているだけ。
大好きなお風呂に入れてあげたいなぁ〜

こんな思いを持って生活していた人たちが、訪問入浴サービスを利用することになります。

何週間ぶり、何ヶ月ぶり、何年ぶりに全身お湯に浸かった!!という方もたくさんいます。時には歓声もあがります(笑)

湯船に浸かった瞬間の、利用者さんと家族の笑顔は何度見ても嬉しくなります。

定期的に入浴している利用者さんの場合

定期的と言っても、介護保険の関係で週に1~2回という方が多いです。

利用者さん

お風呂が1番の楽しみです。

そう言ってくれる利用者さんがたくさんいます。

介護度の高い方がほとんどなので、外出するのは病院の時だけ。なんて人もたくさんいます。

寝たきりの人は、ベッド上で景色の変化もなく過ごしている人がほとんどです。

訪問入浴の時は、そのベッドから離れ、さらに湯船につかれます。

リラックス、気分転換、刺激、清潔保持の効果があります。

介護者

お風呂に入った日は、よく眠れるみたいです。
お風呂に入るようになって、食欲もでて元気になってきました。

さらに、循環もよくなるので褥瘡の治りも助けます!!

お看取りの利用者さんの場合

余命あと数日〜数ヶ月。訪問看護や訪問介護では入浴介助が困難な方の依頼も多いです。

看取りの方

大好きなお風呂に入りたい。

介護者

最期に大好きなお風呂に入れてあげたい。

やっぱり日本人てお風呂が好きなんですよね。

話すことも大変なのに、あいさつをすると「お〜!!!お風呂かぁ〜!!」って嬉しそうに応えてくれることもあります。

涙を流して喜んでくれるご家族や、「おばあちゃんよかったね〜!!」ってお孫さんが喜んでくれたり。

たった1時間足らずの関わりでも、濃密な時間になります。

1人とじっくり向き合える

病院や施設では、何人もの患者さんや利用者さんに目を配らなければいけませんよね。

特に病院では、たくさんの業務に追われて一人の患者さんと関われる時間が取れないのが現状です。

もどかしい気持ちで働いている看護師さんも多いのでないでしょうか?

訪問入浴サービスは、利用者さん一人とじっくり向き合うことができます。

笑顔の女性ヘルパー

家族の話、自分が若い時の話、病気になってからの話、どんな思いで生活しているのか、これからどうしていきたいのか、たくさんのことを教えてくれます。

また、利用者さんだけではなくご家族と話す機会も多いです。

嬉しかったこと、困っていること、自分の体調のこと。

お話をしたくて訪問入浴を楽しみにしてくれている人もたくさんいるんです!

私たちが提供できるのは入浴サービスだけです。

しかし、コミュニケーションや生活の様子をケアマネージャーさんを通して情報共有し、より良い生活を目指すことができます。

訪問入浴看護師に向いている人
  • 在宅に興味がある
  • QOL向上に興味がある


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転職サイトに登録すると、自分にあった訪問入浴会社を選択する手伝いをしてくれるので、安心できますね。

訪問入浴で働きたい看護師さんにおすすめの転職サイトをまとめた記事もあります。


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