- なぜ訪問入浴の仕事はきついと言われているのか
- 訪問入浴オペレーターの仕事の楽なところ
- 無資格・未経験でも安心して働ける理由
がわかります。
この記事を書いている僕は・・・
介護職歴10年
訪問入浴オペレーター兼管理者
無資格・未経験で介護職に転職
パート→正社員→管理者を経験
訪問入浴オペレーターの仕事は大変だがきついと言うほどでもない
先に結論を言うと訪問入浴オペレーターの仕事は大変です。
ただしそれを補うほどのやりがいがあり正直言って他の介護職と比べるとかなり楽な仕事です。
一般的な介護職と何が違うのか確認していきましょう。
介護業界の3Kとはきつい・汚い・危険の意味
- きつい
- 汚い
- 危険
昔から介護業界の仕事はこのようなイメージがついてしまっています。
介護職のきつい
体力面・精神面
- 日勤と夜勤があり生活リズムが安定しない
- 人手不足で休みがとれない
- 夜勤16時間勤務(休憩2時間)
- 大柄な利用者の車イスへの移乗、入浴介助による体への負担
- 雨の日も風の日も自転車で利用者宅まで行かなくてはいけない
夜勤の仕事と日勤の仕事の両立は体にかなりの負担があります。
施設の夜勤専従のシフトは16時間勤務が多く慣れるまではかなり厳しいでしょう。
介護職員の多くは腰痛を持っています。
最近では移乗や入浴介助をサポートする福祉用具もありますが値段の高いものも多く導入している介護施設もまだ少ない印象です。
- 職場の人間関係が悪い
- 利用者との関係性がうまく作れない
- 頑張っても会社に評価されない
介護業界で精神的にキツイところは人間関係が非常に多いです。
他職員との関係がうまくいかないと施設での仕事はとてもやりづらくさらにはお局様に目をつけられてしまい退職に追い込まれてしまうなんてことも・・・
利用者さんとの関係性もとても重要です。
特に訪問介護の仕事では1対1で介護をすることになるので相性の悪い利用者さんの訪問はとてもつらいものがあります。
お局様とは口うるさく意地悪なことを言ってくるベテラン職員のこと
給料面
- 夜勤無しの介護職員の平均年収は250万~300万円(月手取り16万~20万程度)
- 月に8回程夜勤に入るとようやく月の手取りが20万円を超える程度
- 介護福祉士(国家資格)をとっても手当が1万円しかつかない
体力面・精神面でもきつい仕事なのに給料は安いです。
資格を持って夜勤手当をもらえばそれなりの額になりますが割りに合わないと言う声も多くあります。
取得するのに大変な労力がいる介護福祉士の資格手当がたったの1万円というのも悲しいですよね。
介護職の汚い
おむつ交換や食事介助等、排泄物や嘔吐物の処理など多くの場面で汚いと思うことがあるでしょう。
しばらくすると慣れてきますが慣れるまでが問題でこれに耐え切れず離職してしまう人も多いです。
また、訪問介護の仕事では利用者のお宅がゴミ屋敷だったりすることもあります。
介護職の危険
利用者の危険
利用者にケガをさせてしまったり支えていたつもりが転倒してしまい骨折することもあります。
また、目を離したスキに施設から抜け出してしまい行方不明になってしまうことも。
ここ数年、介護施設でも新型コロナウイルスによるクラスターも多く発生しており感染症といった危険も潜んでいます。
自分の危険
介護職員自身の危険は認知症の利用者から暴力をうけたり被害妄想の強い利用者から物をとったと犯罪者扱いされてしまうこともあります。
訪問入浴オペレーターも3Kは当てはまるけどちょっと違う
訪問入浴オペレーターの業務にも3Kはあります。
僕の実体験などもまぜながら解説していきます。
訪問入浴オペレーターのきつい
体力面・精神面
- 10kgの浴槽や備品を持って団地の5階まで何回か往復するのがキツイ
- 利用者をベッドから浴槽に移乗するときに相方がなれていないとつらい
- 外で作業することが多いので夏は暑く冬は寒い
訪問入浴の仕事には夜勤はないので生活リズムは安定しています。
体重の重い利用者や思い備品などを持つときに腰を痛めてしまうことが多いです。
- 関係性が悪い人とチームを組むと1日仕事で一緒になってしまう
- チームのリーダー的な役割なので訪問が遅れてしまっているときなどは謝罪の電話をいれたりしなくてはならない
訪問入浴は常に3人で動くチームでの仕事になるので仲の悪い人とチームを組むことになると1日が長く感じます。
自分以外の二人が仲が悪い場合も気を使います。
入浴時間が予定よりかかってしまったり道が混んでたいたりして訪問時間が遅れてしまうことで次以降の利用者に迷惑がかかってしまうとき電話連絡をするのはオペレーターの仕事です。
大半の利用者は気にしないでいてくれるのですが中には時間厳守のご家庭もあるのでプレッシャーに感じてしまいます。
給料面
訪問入浴オペレーターの給料は他の介護職に比べて高いです。
主要3大都市であればパートでも時給1500円前後(処遇改善含)の求人も珍しくありません。
訪問入浴オペレーターのおすすめの給与体系などをまとめた記事もありますのであわせてごらんください。
訪問入浴オペレーターの汚い
訪問入浴オペレーターの仕事にオムツ交換はありません。
もちろん食事介助もないので嘔吐物の処理なのどもないです。
しいてあげるのであれば入浴で使う水を補充するときにご自宅にある水道を借りるとき。
長年手入れされていないような茂みの中に蛇口があり、そこに入っていくことで制服が汚れます。笑
訪問入浴オペレーターの危険
最後に危険なのですがまずは移乗の時に腰を痛めてしまうことです。
浴槽は10㎏程度と軽く持ち上げることは簡単ですが手を滑らせて落としてしまい足に当たると大変です。
実際に僕は会社から支給された安全靴を履いて仕事をしています。
訪問入浴オペレーターの仕事の楽なところ
逆に訪問入浴オペレーターの楽なところをまとめてみました。
介護技術が必要ない
利用者に対する声かけやベッドから浴槽へ移乗するくらいの技術は必要ですがオムツ交換をすることもありませんし食事を手伝ったりすることもありません。
なれてくると着脱を手伝ったりですることもありますが所詮は看護師のお手伝い程度です。
介護技術より運転の技術や温度の調節の技術の方が重要な職種です。
利用者に直接かかわる事がほとんどない
訪問入浴オペレーターの主な仕事内容は入浴車の運転や浴槽の搬入、そしてチームのリーダーの役割。
入浴前後の着脱行為や入浴中の介助は基本的には看護師とヘルパーの仕事なのでそこまで関与することはありません。
事業所によっては入浴中に利用者の髪の毛を洗ったり体を洗うところもありますが少数です。
記録・事務作業がない
利用者の身体状況や介護記録もオペレーターは書くことがありません。
しいて言うなら入浴車の走行距離の記録くらいでしょう。笑
事務作業も日々のスケジュールを組むのはオペレーターがしていることが多いのですが事業所の管理者クラスのオペレーターがやっていることが多いです。
覚えることが少ない
浴槽の組み立てや入浴車の操作方法、利用者宅までの道のりや水道、電源の位置。
初めはとまどうこともありますが一度覚えてしまえばその先は楽です。
利用者の病気やどのような人なのかも覚えておくことにこしたことはないですが基本的には覚える必要はありません。
訪問入浴オペレーターの仕事が無資格・未経験でも安心して働ける理由
訪問入浴は1人の利用者にたいして3人の職員で訪問するのが一番のメリットです。
3人のチームで動くので一人の責任にはならない
1対1の介護はプレッシャーもかかるし何より事故が起きた時にすべて自分のせいだと抱え込んでしまうこともあります。
訪問入浴の仕事は常に3人で仕事をするのでその責任を一人で背負うことはありません。
入浴車を後退させるときは必ず誘導してくれますし浴槽を組み立てるとも必ず二人で組み立てます。
浴槽の搬入が大変な場所もオペレーター周りの仲間が助けてくれます。
研修期間が終了してもベテランスタッフが一緒に同行してくれる
訪問入浴の仕事はかなり特殊なので研修なしで現場に出されることはあり得ません。
長くて1か月短くても2週間程度は研修を行います。
研修期間が終わってひとり立ちしても必ず3人のチームで動きますし初めはベテランスタッフが同行してくれるのでとても安心です。
訪問入浴オペレーターの仕事はきついが安心して働ける仕事です
今回は訪問入浴オペレーターの仕事はきつい?という内容で記事を書いてみました。
訪問入浴オペレーターは調べても情報がないことがほとんどなので参考になればうれしいです。
さらに詳しく仕事内容などまとめた記事もありますので読んでみてください。