- 訪問入浴オペレーターの仕事内容
- 訪問入浴オペレーターの1日の流れ
- 訪問入浴オペレーターに向いている人、向いていない人
この記事を書いている僕は・・・
介護職歴10年
訪問入浴オペレーター兼管理者
無資格・未経験で介護職に転職
パート→正社員→管理者を経験
訪問入浴とは3人1組のチームで訪問し専用の浴槽を使って入浴をサポートするサービス
訪問入浴とは寝たきりになってしまった高齢者や、身体に障がいを持ち自宅のお風呂で入浴ができない人をサポートするサービスです。
オペレーター、看護師、ヘルパー(ケアエイド)の3人1組で利用者宅を訪問します。
専用の浴槽をベッドのそばに設置して入浴サービスを提供します。
よく入浴車の中でお風呂に入るとイメージする方がいますが違います!
訪問介護サービスの中に「入浴介助」というサービスがあります。
入浴介助は訪問ヘルパーがひとりで訪問し自宅のお風呂を使って入浴のサポートをするサービスです。
訪問入浴オペレーターに必要な資格
以前までは、訪問入浴オペレーターの仕事をするために、介護に関わる資格は不要でした。
普通運転免許さえあれば就業できるのが魅力だったのですが…
2024年4月より介護職につくスタッフは
- 認知症介護基礎研修
- 認知症実践者研修
- 初任者研修
- 実務者研修
- 介護福祉士
などの資格が必要となりました。
働きながら資格取得するのがおすすめ
無資格で訪問入浴オペレーターの仕事をするのであれば働きながら資格取得をしましょう。
実際に自分で資格を取得するとなると10万円ほどのお金がかかってしまうので制度を利用することをおすすめします。
資格取得の制度のある 介護の資格講座の受講料割引など会員登録特典多数!介護専門求人サイトかいご畑 は、就職先を探してくれてさらにキャリアアップ応援制度として、資格取得をサポートしてくれます!
認知症介護基礎研修は、eラーニングという研修システム(動画視聴)を受け、レポートを提出すれば修了です。
訪問入浴オペレーターの仕事内容
訪問入浴オペレーターの仕事内容はこちら。
- 車の運転
- 機材の搬入、設置、お湯だし、後片付け
- 利用者を浴槽へ移動させる
- シーツ交換
- サポート程度の入浴介助
- 時間の管理
- チームのリーダーの役割
- 予定表の作成
- 機材の整備
ひとつずつ解説していきます。
車の運転
スタッフを乗せて、ボイラーを積んだ入浴車と呼ばれる車を運転します。
ワンボックスの車両が多めですが軽自動車の入浴車を使用している事業所もあります。
大きさの感覚がつかめるまでドキドキしますが、なにより安全第一!あせらず、運転しましょう。
細い道やバックでの駐車は、一緒に乗っているナースとヘルパーが誘導してくれるので安心です。
機材の搬入、設置、お湯だし、後片付け
浴槽は一体型浴槽、分割浴槽の2種類があります。
分割浴槽だと1つ10kgくらいでそれほど重くなく扱いが楽なのでこちらを採用している事業所がおすすめです。
入浴車には瞬間湯沸かし器が積んであって、自宅にある給湯器と同じようなデジタル式のボタンがあります。
ボタンを押して温度を調節、コックをひねるだけでお湯が出る仕組みなのでとても簡単です。
利用者を浴槽へ移動させる
利用者の移動もオペレーターの役割。
基本的にオペレーターとナースorヘルパーの2人で移動の介助をします。
ベッドで横になっている利用者の上半身をオペレーター、下半身をもう一人が抱えて移動します。
シーツ交換
入浴が始まり1番最初にオペレーターがする仕事がシーツ交換です。
寝たきりの方のシーツ交換って、ご家族にとっては負担が大きいんです。
それでも、寝たきりの方にとってベッド上が生活スペースなのできれいにしておきたいんですよね。
介護ベッドのマットレスって柔らかかったり、コードが出ていたり、最初はむずかしいかもしれません。
なれてくるとホテルのベッドのようなピシッとしたシーツ交換ができるようになります。
サポート程度の入浴介助
利用者の羞恥心などに配慮しながら簡単な介助に入ります。
利用者の足をこすったり、寒くないようにシャワーをかけてあげたり。
利用者が男性の場合、陰部洗浄をオペレーターがすることもあります。
洗髪や洗体はシーツ交換をしている間に終わっていることがほとんどなので、入浴自体に関わることは少ないです。
時間の管理
渋滞などで時間が遅れてしまい、次のお宅に間に合わない時があります。
そんな時に、利用者宅に連絡を入れたりするのもオペレーターの仕事。
雨の日や道路事情、組まれているコースによっては時間通り訪問することが難しい場合も多くあります。
そんな時は早めに出発したり、裏道を覚えて少しでも早く行動するなど計画を立てます。
チームのリーダー
訪問入浴は3人1組でチームを組んでする仕事です。
訪問入浴オペレーターはこのチームをまとめるのも仕事のひとつ。
基本は男性1女性2でチームを組むことがほとんどなので男性が頼られる存在になります。
この経験により将来のキャリアアップに大きく繋がります。
予定表の作成
オペレーターの事務仕事といえば予定表の作成です。
移動で無駄のないコース作りだけでなく出勤するスタッフをみてコースの微調整をします。
この仕事は管理者や、ベテランのオペレーターがやっていることが多いです。
機材の整備
浴槽や排水ポンプ、入浴車の整備をします。整備?と聞くと難しい印象ですがドライバー1本でできる簡単なものばかりです。不器用な方でも問題はありません。
訪問入浴オペレーターに向いている人
こんな方におすすめです。
- 車の運転が好き
- 人の役に立ちたい
- 介護技術がなくても介護に関わる仕事がしたい
- 事務作業が苦手
- 夜勤の仕事はしたくない
- 日曜日や年末年始は休みたい
車の運転が好き
訪問入浴オペレーターは多くの時間、車の運転をすることになります。
働く地域の裏道を覚えることもできるし、日常生活にも役立つ知識を得ることができます。
もちろん、安全第一でお願いします!
人の役に立ちたい
訪問入浴の仕事は人の役に立ちたいという気持ちを大きく満たしてくれます。
訪問入浴のサービスを受けた利用者はもちろんですが、利用者のご家族からもとても感謝されます。
寝たきりの人を自宅のお風呂で入浴させることはかなりの負担になります。
というかほとんどの場合ができません。
利用者、ご家族の中には数か月、数年ぶりに入浴して涙を流す方もいます。
介護技術に自信はないが介護に関わる仕事がしたい
訪問入浴オペレーターの仕事に介護技術はほとんど必要ありません。
技術や知識として持っていると助けになる部分はもちろんありますが、それほど重要ではないです。
ちなみに介護歴10年の僕はオムツ交換できませんし
食事介助もしたことがありません!笑
事務作業が苦手
事務作業はなく1日現場をまわることがほとんどです。
ひとつの場所にとどまることが苦手な方や、事務作業が得意ではない方は訪問入浴オペレーターに向いていると言えます。
夜勤の仕事はしたくない
訪問入浴の仕事に夜勤はありません。日勤の仕事のみなので生活リズムを壊すことなく働くことができます。
日曜日や年末年始は休みたい
介護の仕事と言えば定休がなく年中無休のイメージが多いですが訪問入浴の事業所は日曜定休、年末年始休みが多いです。
介護施設や訪問介護と違ってお風呂のサービスだけなので、最悪1週間程度サービス期間が空いても命に別状はありません。
年中無休の事業所もあるので自分にあった事業所を選びましょう。
キャリアアップしたい
訪問入浴オペレーターはチームのリーダーです。
チームをうまくまとめる事ができれば周りから信頼されるようになりゆくゆくは事業所の管理者として抜擢されるでしょう。
管理者としてキャリアがあればその経験が次の就職活動にも繋がります。
訪問入浴オペレーターに向いていない人
- 介護技術を身につけてがっつり利用者と関わりたい人
- コミュニケーションをとるのが苦手
- 慢性的に腰や膝を痛
- やすい人
介護技術を身につけてがっつり利用者と関わりたい
訪問入浴オペレーターの仕事で介護技術はほとんど身につきません。
業務のほとんどが利用者に直接関わるものではなく、入浴業務に必要な機材の準備をすることだからです。
準備を早く終わらせることができるようになれば、利用者と直接関わる時間が増えて多少ですが介護技術を身につけることができるようになるでしょう。
コミュニケーションをとるのが苦手
常に3人1組で現場をまわる仕事です。
運転や準備作業が多いとはいえ、スタッフとはもちろん利用者やそのご家族とのコミュニケーションをとる機会はあります。
チーム一丸となって、お風呂を喜んでいただけるようにサービスを提供します。
慢性的に腰や膝を痛めやすい人
訪問入浴オペレーターは腰や膝を痛めやすい仕事です。
昔と比べると浴槽が軽量化されたり利用者の移乗なども福祉用具を使うことで体への負担は小さくなっていますがそれでも体を使う仕事に変わりはありません。
僕も元々は腰痛もちだったので、仕事をはじめた時は苦しみました。
整骨院に通って完治はしていますが、今でも予防策として腰痛ベルトをするようにしています。
訪問入浴オペレーターの仕事は女性でもできる
訪問入浴オペレーターといえば男性の仕事といった風潮がありますが実はそんなことはありません。
女性オペレーター向けの記事もあるので読んでくれると嬉しいです。
訪問入浴オペレーターの1日の流れ
出社したらまず入浴車の点検を行います。
入浴するためのお湯がしっかりと出るか、不足している物品がないか等のチェックを行います。
冬場は入浴車内に溜めておいた水が凍ってしまって大変なことになるので前の日にすべての水を抜いておきます。
そのため1件目で使用する分の水を入浴車に溜めたりもします。
大体の目安は移動、休憩時間で15分、1件の訪問時間が45分程度です。
入浴に時間のかかる利用者がいたり少し遠くまで行く場合は2件で終わる場合もあります。
事業所から近い場合は戻って昼食をとります。
戻っている時間がない場合は午後1件目の利用者宅近くで外食をしたりコンビニの駐車場などで昼食をとることもあります。
前日にどこで昼食をとるのか話し合いをしておくのがベストです。
休憩を取ったら午後も引き続き訪問します。
利用者の都合や体調不良でキャンセルがでると時間が空くのでその時間を使って備品の整備をします。
帰社後は灯油を補充したり、入浴で使用したタオルを片付けたり、新しいタオルセットを積んだりします。
訪問入浴オペレーターの給料は資格持ちより高い
訪問入浴オペレーターの給料はどのくらいなのでしょうか。
転職サイトから首都圏での求人を調べてみましたので一例をご紹介します。
と介護職の中でも給料は高いです。
介護の求人を見ると月収30万以上!時給1800円!といったものがあったりしますが、
それは国家資格の介護福祉士の資格をもって10年以上勤務や夜勤専従といった方がもらえる額です。
これから介護の仕事をはじめる人向けの求人ではないです。
訪問入浴オペレーターの給料についてまとめた記事もありますのでこちらもどうぞ!
この他に、「介護職員処遇改善加算」という制度があります。
この制度は、介護業界の人材不足を解消するために創設されたものです。介護職は身体的、精神的に負担が大きい。
でも低賃金と言われていますよね。
「やりがいが持てて、働きやすい職場を作ろう!介護職の給料をUPしよう!」という制度です。
対象は、雇用形態や資格の有無は問われません!しかし、誰に支給するか、どれだけ支給するかは事業所に委ねられています。
事前に確認が必要です。
訪問入浴オペレーターの仕事内容は介護の仕事だけどガテン系
この記事は、訪問入浴オペレーターの仕事内容についてまとめました。
介護職ですが利用者に対する介助がほぼないのが特徴です。
肉体労働なのできついと思われがちですが初めて介護の仕事をするのにはもってこいの仕事です。
なぜ訪問入浴オペレーターの仕事がきついと思われているかなどまとめてある記事もあるので、よければ読んでみてください。